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毛利太祐の《The Mirror》
「Personal Structures」展に出展

欧州文化センター、ヴェネツィアビエンナーレ2017の会期中
2017年5月13日(土)~11月26日(日)

 
オンライン カタログ
 
毛利太祐の《The Mirror》シリーズの鉛筆ドローイング最新作を、5月13日より6ヶ月間に渡って欧州文化センターPalazzo Mora)で開催される「Personal Structures」展に出展します。オープニングイベントは5月11日(木)と12日(金)予定されています。参加したい方は招待状をもらうためにFrantic Galleryに連絡ください。

展示詳細 | 作家詳細:太祐毛利
Taisuke Mohri, The Mirror 3, pencil on paper, drawing: 91x72.8cm, frame: 95.3x77.1x6.5cm, 2017
  絵の前に立つありふれた経験を覚えていますか?そのとき絵は異なる現実への窓のように開かれて風景や肖像といったものを提示し、あなたの称賛や熟考に対し自らの要素をひとつひとつ届けてくれます。空気遠近法あるいは1/2/3/4点透視図法に基づいて対象を見るものからの消失へ向かって走らせることは勿論できますが、それでも依然としてひとつの事柄が疑いようもなく残り続けます。それは、絵はここであなたのために在る、ということです。描かれたものにおける短縮の機能というのは、視座、あなたの位置に対する絶え間ない光学的参照の裏面です。対象を(遠くへ)追いやり続けながらあなたに場所を与え、絵の正面に投影される視座を提供するのです。ここではあたかも鏡のような何か崇拝めいたものを感じます。何らかの方法で絵は絵と対峙している者を反映し、彼にお供えをしているのです。そのご主人に。

 毛利太祐は異なる視点を提案しています。彼のイメージは見るものから自らを脱落させます。反対に位置するふたつの鏡が想像的空間を開き、広げ、あなたの眼差しを強制的に弾ませることで-イメージの彼方で-自立した永遠性への走行を生むのです。そしてこの自己参照的な、自分自身に直面する連続体のなかで、圧倒的な存在の力をもつ創造物を見つけることができます。表面にある時間を刻んだ皺や慈悲深い目と同時に、その中には明白でありながらも不確定な葛藤、躊躇、二枚舌を孕んで、彼方に「生きている」何かがあります。この鏡の前の存在は自分自身を凝視し、見ているイメージが反対の壁にある鏡に反射し、そしてまた形象の前の鏡へと戻り、そしてまた向こうへ、そしてまた、また。こうして絵の前に立つ我々の場所を光学的な構造と視野から除外してしまいます。あちら側のハイパーリアリティがこちら側のハイパーアブセンス(不在)を仕掛け、ちょうど我々がいるはずの場所に空を生成しています。描かれた対象はあそこであなたのために在るわけではないのです。それは自分自身、自分のなか、自分の反射-主体として-で忙しく、あなたは白々しいほどに考慮されぬまま置き去りにされます。分離がここまで鋭く対立がこれほどに厳格だと、そして彼方にあるものがまざまざと存在してしまえば最早あなたは何の断りもなく消去され不在のように扱われるのです。
 
 けれども、もう一つ考慮しなければならないことがあります。この瞬間に実存主義的な動力が走り始めます。我々とあちら側を隔てる鏡は割れています。あちらの「視覚的経験」とこちらの「闇」を隔てる光学的な境目にはヒビが入っています。光は通るでしょうか?あちらの存在はこちらのわたしに勘付くでしょうか?眼の反射を通じて直接わたしの目を見ているのでしょうか?リンクが機能し、関係が築かれ、それに従って自分自身を覗き込む完全な存在とポジションを交代するよう誘惑する力が働きかけるのです。われわれは池の表面で自分の姿を眺めるナルキッソスをその池の暗い底から見ているのでしょうか。作品の主体は見る者の想像的自主性を奪い、鏡のなかの理想的な「自分」は魅惑的な反射の結びを通ってわたしの自我の場を乗っ取り、「わたし」を「わたし」の場所から組み解き、こちらの真空からあちらの統一へと向けてわたしを引き抜いてしまうのです。毛利太祐の「The Mirror」は中心に軸のある扉のように視覚を回転させます。絵のあちら側にいるのはあなた、あなたを見ているあなたなのです。
Taisuke Mohri, The Mirror 3, pencil on paper, drawing: 91x72.8cm, frame: 95.3x77.1x6.5cm, 2017 (details)
Frantic Gallery

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1070 Belgium, Brussels
Anderlecht, Rue d'Aa 32 B

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